【CBDの効果は?】薬機法の裏文脈を解読する➁/CBDMAX(シービーディマックス)

サプリ説明の裏事情を知って製品選びを

こんにちは。前回に引き続き、サプリや医薬品の説明書きの裏文脈について書こうと思います。

前回はこちら:つまりどの病気に効くの?薬機法の裏文脈を解読する➀

前回は、薬機法により、日本でも海外でも医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器などの効果効能を謳うことができないことについて説明しました。

こうした規制により、私たちは誇大広告のトラブルを避けられると共に、消費者のモノ選びが複雑になっている側面があり、ユーザー側にある程度のリテラシーが求められてしまう現状があるわけです。この製品が、一体何にフォーカスして製造されているのかが明確には分からなくなってしまっているということです。

本日は、いつもと毛色が違った内容になりそうな予感が既にしておりますが、サプリ業界を読み解くマメ知識としてお楽しみください。

ハイ・コンテクスト(高文脈)系説明書き

世界の言語の中で、日本語は一番ハイ・コンテクストであると言われます。

ハイ・コンテクスト、つまり「高文脈」・・・。

助詞をひとつ変えただけで、何か裏の意味を暗示させることもあるし、そこから時間をさかのぼった出来事を想像させることもある。海外の方から見ると、日本人はエスパーなのかと思われるほど細かいディテールまで通じ合っているように見えるそうで。

「あれ、いいよね」を「あれは、いいよね」に言い換えた時の「あれ」のエクスクルーシブ感。
「彼女、いい子だよ」が「彼女、いい子なんだよ」になれば、ああ、この「彼女」は心底いい子なのだろうなああと思ってしまう。

こんな摩訶不思議な言語機能が、薬機法の中でも大活躍しております。

 

下記は僕が見つけたサプリの注意書きなのですが、日本の皆様ならどんな目的のサプリなのか、おおかたお察しになるのではないでしょうか。

➀「流れを助ける」
➁「デリケートな方に」
➂「朝からすっきり」
➃「ベルトが気になる方に」

まず➀。な、「流れ」・・・「流れ」って・・・おい。

しょっぱなからかなりの難問かもしれませんが、お分かりの方もいるかもしれません。いわゆる血液サラサラ系のサプリでした。

次は➁。「デリケート」・・・。
心が傷つきやすい人へのサプリだろうか・・・まさかな。すぐに風邪をひきやすい人とか?
そう思ったのですか、なんとアレルギーを軽減する食品でしたよ。

さて➂の「朝からスッキリ」。これは便秘だろ!と自信満々に思ったのですが、正解は、酒飲み用のサプリでした。やられた・・・。

「スッキリ」の網羅するところが、意外に広いことに気づきました。

もはや➃のレベルになると、表現にお洒落感すら漂ってきます。

オノマトペに日本語の豊かさを見る

意外に多いのがオノマトペ系です。オノマトペって、擬態語や擬音語のたぐいです。サプリ業界の新たなトレンドかも。

➀バリバリ生活したい
いわゆる精力がつく、ブースト系のサプリでした。バリバリ、って何でもこなせそうな感じです。

➁サラサラを目指す
出ました、サラサラ。もう日本人の耳にこびりついた表現、サラサラと言ったらお茶漬けか血液しかありませんよね。

➂ヘトヘトに
これはなかなか新しかったです。ヘトヘトねぇ…。つまり疲れを取る=抗酸化サプリでした。

➃ムズムズに
読んだ通りです。鼻かぜ用でした。しかし僕は頭の片隅で皮膚にアプローチするサプリかなとも思いました。

➄ふさふさに
これは説明は要りませんね・・・。


➅つやつやに

これも割愛させていただきます・・・。

魔法の言葉 “気になる”

医薬品やコスメ、サプリなどの説明書きを見ていると頻発するワードが「気になる」です。この製品が●●ですよ、と言う代わりに、さりげなく消費者側に主導権を与える表現です。

この表現は世に溢れているため、取りあげるまでもない、よしんば取り上げても面白味はないものが殆どなのですが、中にはトリッキーなものがありました。

➀ 年齢が気になり始めたら
気になり始めたら、何なのだ!とツッコミを入れたくなりますが、美容系抗酸化サプリでした。

➁気になる「数値」に
「数値」?って何の「数値」だよ?!…と、説明を読んだのですが、その「数値」が何なのかは最後まで全く明らかにされません。どうも血圧を下げるサプリらしい・・・。

➂太さや密度が気になる
今回の白眉はコレです。「太さや密度って何のだよ!」と、ふたたび心の中で突っ込んだのですが、カルシウム系の健康食品でした。ここまでくるともはやクイズですね。

・・・と、CBDを始めとするサプリの効能を読み取るシリーズを連載したかったのに、本日は半ばボヤキのようなブログになってしまいました。が、一応自己弁護のために言っておきますが、サプリメントを販売する側には、こういう背景があることをお分かりいただき、ご自分の目的に合ったプロダクトを選べるようユーザーとして意識していただければと思います。